富士山の神霊として祀られ、美しい桜の花の神、コノハナサクヤヒメ。
(木花咲耶姫、木花佐久夜毘売)
と聞くと、可憐ではかなく、ちょっとどつくと倒れ込むような女性を想像するかもしれないけれど、ところがどっこい、古事記・日本書紀に登場する女性はだいたいみんな強いんです。
コノハナサクヤヒメ=桜の花のように美しい姫
なんて名前ですが、こちらの女性もまあ強い。
半端ないストーリーをお届けします。
サクヤ姫のごとく、みんな強く生きようぜ!
コノハナサクヤヒメの有名な逸話、今回は女性を顔で選ぶと恐ろしい『サクヤ姫とイワナガ姫』です。
サクヤ姫のストーリー
天孫降臨って聞いたことありますか?
天照大神の孫、邇邇藝命(ニニギノミコト)が高天原(たかまがはら)から、葦原中国(あしはらのなかつくに・当時の日本の呼び名)を治めるために、宮崎県の高千穂峰に降り立ったことを「天孫降臨」と言います。
ある日、笠沙岬に来たニニギノミコトは、サクヤ姫(本名はカムアタツヒメ)を見て一目惚れ。もうたちまちぞっこんになり(表現が古いな)求婚しました。
それを聞いた父のオオヤマツミは、高貴な方にみそめられたと大喜び。
なぜか姉のイワナガ姫もどうぞと差し出しました。
でもね、残念なことにイワナガ姫はブスだったんです。
ニニギ「えー、ブスはいらない」
と、ひどいですね、ニニギはイワナガちゃんを家に返します。
帰ってきたイワナガヒメを見たお父さんは怒り狂いました。
「わたしが2人差し出したのは意味があったのに。サクヤ姫は、天皇の御世が桜の花のように華やかで咲き誇るように、そしてイワナガ姫は、岩のように永遠のものになるように誓約を立てたものでしたのに」
いや、ニニギからすると、そんな勝手なこと言われてもって感じますが、まあこのせいで天皇家の寿命は短くなったというお話になっています。
これを読んでいる男性、人を顔で選んじゃいけませんよ笑
……ここまで読んで、あれ?そんなに女子が強い話じゃないと思ったかもしれませんね。
(イワナガちゃんの恨みは怖いけど)
いやいや、サクヤちゃんのちょっと男性陣がビビるような行動はこのあと。
また次回ご紹介します。
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祀られている神社
八木龍平さんの『最強の神様100』によると、来年2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公北条義時を天下人におしあげたのはコノハナサクヤヒメの力。なにせ、この本宮浅間大社は、北条義時が深く信仰した神社だそうです。
都萬(つま)神社はサクヤ姫が子供を甘酒で育てたことから、日本酒発祥の地とされています。また、”つま”の神社なのでこちらは女子力アップのご利益があり、モデルの蛯原友里さんも、御神木で作られたハート型のお守りを身に着けて、結ばれたそう。
こちらの神様もどうぞ
お父さん、オオヤマツミについての記事はこちらです。