スサノオという名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
祇園さんや、氷川神社の御祭神で、八岐大蛇を退治したヒーローとしても有名です。
今回は『神さまアロマ』神様担当てらっちが愛を込めて、大好きなスサノオと出雲について語ります。
史上最強のマザコン?スサノオノミコト
古事記や日本書紀では、この神様は不思議な書かれ方をしています。
海の神に任命されたものの、母に会いたいと泣き喚き、乱暴狼藉を働き、いうことを聞かない史上最強のマザコン?でした。
ただ泣いているだけならいいんですけど、彼が泣くと地上の木が枯れ、川や海が干上がり、世界中に悪い神(魑魅魍魎みたいの)がはびこる!という世界が迷惑を被る、とんでもないパワーを持ち合わせていました。
その後もアマテラスのいる高天原で田んぼを荒らしたり、神殿に大便をしたり、機織りの子を死なせたりというとんでもない、暴れっぷり。姉であるアマテラスもキレて天岩戸に隠れてしまうほどでした。
そのスサノオが一転、出雲のヤマタノオロチ退治の段では、頭がよく勇敢な英雄として描かれています。
さらに、その後、息子たちと紀伊半島で木を植えて歩くという一面も……(だからきい半島、木の国なんです)。
なんでしょう、この節操もないキャラクター設定は。
まあ神話の書き方はともあれ笑、研究家の間で言われるのは、このスサノオはおそらく古代出雲地方において英雄であり、またその一帯を治めた大王だっただろうということです。
出雲王国から出土した銅剣358本が語ること
出雲国……いまの島根県の荒神谷遺跡というところがありまして、そこからは、昭和59-昭和60年の発掘調査で、銅剣358本、銅鐸6個、銅矛16本が出土したことがありました。
そりゃあもう当時はその大発見に大フィーバーだったようです。
なにせその当時発見されていた銅剣の数をあっさりと抜いたんですから。
わたしも見つけたら、大喜びで舞を舞っているところです。
さらにひとつ不思議なことがありまして、この銅剣の本数が、平安時代に書かれた「式内宮」(当時の国が認めた由緒ある神社)として認めた出雲地方の神社の数と一緒だった……つまり?
神社が当時のクニにひとつあるとすると、その数だけ、出雲に集まって納めた行事があったのではないか?なんて言われています。
何にしろこの尋常ではない出土品の数。
当時の出雲王国の力がいかに巨大であったのかを物語っていますよね。
出雲大社の本当の御祭神とは
そんな当時の日本で勢力を誇っていた出雲王国は、スサノオと、娘婿の大国主(一説では子孫ともいう)が国の基礎を堅めたと思われます。
もうここまで書いていて、私るんるんしているんですけど、
この古代の王国を治めていた、とても人間くさくて魅力のある神様スサノオは私の大好きな神様の一人です。
出雲の中心にあった出雲大社は、一般的に「大国主命」が御祭神となっていますが、実は、この神社は本来スサノオを祀っているのではないか?なんて言う説もあります。
その証拠に、出雲大社の神座は西を向いているんです。つまりお参りに来た人は、大国主の横顔に向かって拝んでいるんですね。
じゃあお参りに来た人が何を拝んでいるのかというと、本殿の後ろにある素鵞社(そがのやしろ)。
実はその社にスサノオが祀られているんです。
なぜ大国主神座が西向きになっているのか?
理由はいくつかかんがえられていますが、
・父神スサノオに背を向ける訳にはいかないから
・神有月に稲佐の浜(西にある)から神々が来るから
・何らかの事情で、大国主を拝んでいると見せかけて、スサノオを拝む形にしているのではないか?
なんて言われ方もするんですよ。
わたしは断然三番目の節を取っていて笑、出雲大社はスサノオに会いに行く場所だと信じて疑っていません笑
スサノオのご利益
さて、スサノオのご利益は、『心身の成長・成熟』
参拝者の成長や決断も後押ししてくれます。
妻のクシイナダ姫とも仲が良かったので、縁結びにも。
何か願い事や目標がある人は、ぜひスサノオのいる神社へGO!
※一般的には、出雲大社は大国主で、縁結びと言われていますが、こちらも願い事や決意を神に誓うのにおすすめです。
素戔嗚尊を祀る神社
全国の八坂(祇園、弥栄)、津島(天王)、氷川と名前がつく神社。
有名どころは、埼玉県氷川神社
和歌山県熊野本宮大社
また、出雲にある「須佐神社」は、唯一スサノオの御魂を祀っているとされ、スピリチュアルな方々にパワースポットとして人気だそうです、
参考
八木龍平氏『最強の神様100』
戸部民夫氏『「日本の神様」がよくわかる本』
その他、いろんな書物読みましたが、どこの情報か覚えておらず、すみません。また家の本棚あさります。